心模様空模様

×2× メシ食って適当に街をぶらつく。 会話はサッカーのこと、部活のこと、渋沢やバカ代のこと・・・・・ それなりに楽しく過ごして歩く。 俺が本屋に寄るというと、笠井も 「じゃぁ、俺も行きます。 ちょうど見たいものあったんで。」 と言った。 お互い本屋での用も済まし、 帰ろうかと話していた午後3時頃。 空は急激に暗くなり始めていた。 「・・・・・雨だ。」 しばらく歩いていると、 小雨だった雨が本格的になり始めた。 「さっきまで晴れてたってのに・・・・・。」 「濡れて帰ります・・・?」 「どっかで雨宿りしてこーぜ。 風邪引きはカンベンだしな。」 あんだけ大丈夫だと渋沢に言ったのに、 風邪をひいたらもう何も信じてくれなくなるだろう。 「(だいたい、過保護すぎんだよ、アイツは・・・・・。)」 くしゃみしているだろう渋沢の姿を 思い浮かべながら、俺は心で笑う。 「でも・・・・・。」 立ち止まった道の真ん中。 人通りは少なく、誰も文句は言わない。 「なんだよ?マジで風邪ひく・・・・・」 「三上先パイ、大丈夫なんですか・・・・?」 「あ?何が??」 「雨の日はいつもダルそうだから・・・・。」 「、・・・・・。」 隠していたつもりだったのに、 見破られていた。 「ふっ・・・・・バーカ、へーきだって。気にすんなよ。 それより、はやく行こうぜ??」 「はい・・・・。」 なんなんだ、コイツ。 いつも俺のことを見透かしやがって・・・・・。 どこまで知ってんだか・・・・。 「ここ、入るぞ。」 「み、三上せんぱい・・・??ここって・・・・!!」 裏道を抜けて出た場所は、ホテルが並ぶ通り道。 ホテルつっても、もちろんラブホのコト。 「受付はねーから大丈夫だって。」 ボロくもないキレイめなホテル。 部屋を選んでエレベーターにのる。 鍵を開け、中に入ると、 意外にシンプルな部屋。 「へぇ。ラブホでも結構ふつうのホテル並じゃん。」 「・・・。」 ラブホに入ったのは初めてらしい笠井が 目を丸くして驚いている。 「笠井。」 俺はベットに座り、 ボーっと突っ立っている笠井を呼ぶ。 それに反応して体がビクッとはねる。 「・・・・何ですか?」 「風呂、お前先入る?」 「・・・じゃぁ先に・・・・。」 「タオルとかは置いてあるだろうし・・・・ わかんねぇことあったら呼べよ?」 「はい・・・・。」 パタン―― キュッ、 シャワーがタイルに当たってはねる音がする。 その音が妙に心地よくて俺は ベットに倒れ込んだ。 誰でもよかった。 ただ、寮に残ったのが 藤代でも、渋沢でも、根岸でも、辰巳でも、 近藤でも、2軍や3軍のやつでも。 しゃべれそうなやつだったら、誰でもよかった。 現実を忘れられれば、それでよかった。 「なぁ、笠井。」 シャワーから上がり、バスローブを 羽織って出てきた笠井を招く。 もし、寮に誰もいなかったら 適当に女ひっかけてた。 感情なんて、どうでもよく。 きっと・・・・・ 同じ言葉を言ってた。 「抱いてイイ?」 濡れた髪から、雫が落ちた。 モドル

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